大豆の蒸し方

原料のこと

発酵生活をしていると、米麹の次に主役となるのが大豆です。味噌にも醤油にも使われる大豆。納豆も忘れてはいけません。とはいえ、納豆菌は麹菌の天敵でもあるんですが、日本人としてはやっぱり納豆も欲しいですよね。

そして大豆といえばやはり日本産大豆がとても美味しいのですが、さすがに日本から持ってくるにはあまりにも量が多いので(1年に50キロくらいは使ってるかな)、ここはやはりドイツの国産を使うのが一番理にかなっているんですね。まさに地産地消。

ドイツの大豆は、日本のような規格などもないようで、大きさが不揃いなので蒸煮(蒸したり茹でたり)するときに結構苦労します。

普段はなるべく文明の利器を使わないで昔の人のようにやりたくて、薪で煮炊きしてます。4時間くらい。そして茹で上がったと喜んでいると、次につまんだものがまだ硬かったりすることがよくあります。茹でチェックのときには、5粒くらいチェックしないとだめです。

ちなみに大豆は蒸しても茹でてもいいのですが、蒸すと大豆の味が凝縮されます。茹でるとやはり大豆の味自体が薄くなりますが、大豆についた汚れなどが取れることと、出来上がった大豆の着色を防ぐことができます。何に使うかで茹でるか蒸すか決めるといいですね。ちなみに、白味噌(西京味噌など)を作るときには、なるべく色を出したくないので、茹でます。普通の淡色・赤味噌や納豆を作るときにはどちらでも構いません。

粒の大きさが不揃いのドイツのBIO大豆
24時間浸漬後の大豆

はい、では大豆を蒸煮します。私のように4時間もかけられるほどヒマ人はいないと思うので、近代的なやり方で。今回は茹でずに蒸します。

圧力鍋を使うと早いですね。30分で大抵できあがります。ただ、単に圧力鍋に入れればいいというわけではないのです。大豆には皮がついていて、蒸煮している間にこれがはずれて、通気口に皮が詰まって大惨事になることもあるので、以下の方法がいいと思います。

少し見苦しいですが、圧力鍋で大豆をそのまま蒸したり茹でたりしてしまうと、このように蓋についている通期口に皮が詰まって、鍋の中の水が噴き出してきたりします。最悪破裂するかと思います。

大豆は前日によく洗ってから3倍の水につけて浸漬します。大豆はとてもよく水を吸って膨らむので、容器も大豆の3倍量の容積のボウルや鍋を使用しましょう

圧力鍋の中にこの蒸し器を置き、その上に布で包んだ大豆を載せます。蒸し器に当たらない程度に水を入れます。

火をつけて、圧がかかってから20分くらい蒸します。20分経ったらそのまま自然に圧が下がるのを待ちます。

蒸具合は親指と小指で簡単に潰せるくらいを目安に。

この日に蒸した大豆は、納豆にしました。納豆って結構気楽に作れるって知ってますか?納豆菌なんて必要ありません。納豆菌はバチルス属の枯草菌の仲間で、私たちの身の回りに生息しています。私は今までに、庭に生えてるブドウの葉、笹の葉、ミョウガの葉、スーパーで買ったミント、友人からもらったイチジクの葉、そして玄米でも作ったことあります。

容器の底に葉っぱをしく(今回はミョウガの葉を使用)。その上に蒸しあがった大豆を置く。

 

 

 

最後に葉っぱを上に載せる。大豆の量が多いときは、間にも葉っぱをいれるとよい。

 

 

横から見るとこんな感じ。

 

 

そして45℃で24時間発酵させる。このとき納豆菌は酸素が必要なので、蓋は密閉しない。ここではヨーグルトメーカーを使用してますが、中蓋無しで使用。間にキッチンペーパーをはさむ。

バットやタッパーを使う場合には、アルミホイルなどで蓋をして、通気口として何か所か穴を開けておく。納豆菌は湿度があるところで繁殖するので、なるべく乾燥しないように気を付けます。

そして、こちらが出来上がった納豆。糸を引いてるのが見えるかな。

使う葉っぱによっては、ちょっと青臭くなったり、葉っぱが溶けて最後に取り出すのに苦労することもありますが、ハーブならそのまま混ぜて食べてもいいでしょう。